■キッカケは梅干―仕事で写真[4]
明日から宮城県角田市に出張。と言うことで角田のお話をひとつ。
生産者と消費者のこころの絆。
農産加工・産直の草分的役割を果たした梅干はエライ。
宮城県角田市の梅干作りの達人は、無農薬栽培の青梅を天塩としそだけで漬けこみ、丁寧に三日三晩土用干ししてできあがる素朴でとっても美味しい梅干しです。
昭和47(?)年のある日の産直交流の場でのお話
お茶受けに農家の自家用梅干しが出されたことがありました。この梅干しが添加物ゼロの美味しい自然食品として高~く評価され、角田市の日常生活の中には価値あるものがもっとあるのではないか…と農村の伝統的な暮らしに目が向けられたのです。と言うことで間もなく、梅干しの産直が本格的に開始され、梅の果樹園と梅干しの加工場が誕生。こうして梅干しは農産加工の草分的役割を果たし、安全農産物生産運動の原点となったのです。
冬の寒さ、夏の洪水。厳しい自然との戦いの中で、農産物が生産されることを交流に訪れた人たちは目のあたりにし、角田市の生産者は健康管理を食に求める消費者の熱意に触れました。土を大切にし農薬と化学肥料を減らす努力の輪が広がり、野菜、米、果樹、加工品、減反田を利用して栽培した花と、産直品目は増えていきました。約20年ほど前、農薬の空中散布を全面禁止した有機低農薬米などは、特に話題となっています。こうした活動は、「朝日農業賞」「環境保全型農業農林水産大臣賞」という評価を得ました。
角田市の生産者、消費者、地域住民そして農協が協働し、[暮らしといのちを守る農業]の理念、そして農業者の真心を「安全・安心・新鮮・おいしい農畜産物」にこめて、消費者に届けること…それが地域農業の理想の姿です。生産の現場を消費者が知り、消費者の要望を生産者が知ることは角田農業トップブランドの原点といえます。
by mys27
| 2007-09-04 09:46
| ◎仕事で写真